医療保険(訪問看護療養費) / 本体・管理

包括型訪問看護療養費

高齢者向け住まい等に併設・隣接するステーションが、その住まいの利用者に24時間体制で頻回の訪問看護を行う場合の、1日あたりの包括払いです。2026年6月に新設され、訪問1回ごとの積み上げから1日単位の評価に変わります。

金額・単位数

30分以上60分未満 7,010円 / 60分以上90分未満 11,010円 / 90分以上 14,010円 / 90分以上で厚生労働大臣が定める場合 15,510円単一建物20人未満(ほか2区分)

算定単位

1日につき(訪問時間の合計と単一建物居住利用者の人数で区分)区分番号04(告示67号)

届出

必要地方厚生局長等へ

2026年6月改定

新設2026年6月1日施行の内容

金額・区分

区分金額
単一建物20人未満30分以上60分未満 7,010円 / 60分以上90分未満 11,010円 / 90分以上 14,010円 / 90分以上で厚生労働大臣が定める場合 15,510円
20人以上50人未満6,310円 / 9,910円 / 13,730円 / 15,200円
50人以上5,960円 / 9,360円 / 13,450円 / 14,890円

主な算定要件

  • 厚生労働大臣が定める基準に適合する旨を地方厚生局長等に届け出たステーションが、包括型を算定する建物として届け出た建物に居住する、厚生労働大臣が定める者に対して行うこと
  • 主治医の訪問看護指示書と訪問看護計画書に基づき、24時間の対応体制で、計画的または随時の対応による頻回の訪問看護を行うこと(利用者の同意が必要)
  • 訪問看護時間は、1日に行った複数回の訪問で実際に看護を提供した時間を合算して算出
  • 日中と夜間帯(午後6時〜午前8時)にそれぞれ1回以上訪問すること。1日の訪問看護時間が60分以上の場合は1日3回以上の訪問が必要(疑義解釈では、合計70分・2回の訪問は「30分以上60分未満」の区分で算定)
  • 1日1回以上は、看護職員(准看護師を除く)による訪問を含むこと

2026年6月改定での扱い

新設。

届出の手続き

  • 届出先: 訪問看護ステーションの所在地を管轄する地方厚生(支)局長。ステーション単位で届け出ます (届出手続き通知 第2の1・2)
  • 様式: 届出手続き通知の別紙様式12。様式は各地方厚生(支)局のサイトに掲載されています (届出手続き通知 別添 届出基準11)
  • 審査: 届出を受け付けた日から2週間以内が標準です (届出手続き通知 第2の3)
  • 算定の開始: 各月の月末までに受理されたものは翌月から、月の最初の開庁日に受理された場合はその月の1日から算定します (届出手続き通知 第2の7)
  • 変更: 届出の内容と異なる事情が生じた場合は、その月に速やかに変更の届出を行い、届出の翌月から変更後の額を算定します (届出手続き通知 第3の1)
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よくある質問

どんな利用者・建物が対象ですか?

ステーションが併設・隣接(同じ敷地内を含む)するサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホーム等の集合住宅のうち、包括型を算定する建物として届け出た建物に住む利用者が対象です。利用者は次のいずれかに当たる人です(訪問看護基本療養費(Ⅰ)(Ⅱ)を算定する人を除く)。

  • 特掲診療料の施設基準等 別表第7に掲げる疾病等の者
  • 別表第8に掲げる者
  • 特別訪問看護指示書に係る訪問看護を受けている者

主治医の訪問看護指示書と訪問看護計画書に基づき、指示書の有効期間内(6か月が限度)に、24時間の対応体制で計画的または随時に行う頻回の訪問看護を評価します。届出をした建物に住む利用者には、状況によって包括型を算定することを、あらかじめ説明して同意を得ます。

根拠:留意事項通知 第7の1・2、基準告示(告示103号) 第2の12

1日の訪問回数や時間帯に決まりはありますか?

日中と夜間帯(午後6時から午前8時)に、それぞれ1日1回以上訪問する必要があります。訪問看護の時間が1日60分以上の場合は、1日3回以上訪問します。1回の時間や1日の回数に上限はありませんが、利用者ごとの希望や心身の状況に応じて設定し、全員に毎日同じ時間・回数を設定するような漫然・画一的な訪問にならないよう留意するとされています。

1日1回以上は看護職員(准看護師を除く)による訪問を含めます。管理者等は訪問看護計画書を1日1回以上確認し、必要に応じて見直して、その旨を記録書に記録します。訪問看護計画書と記録書は電子的方法で記録・保存し、実施した内容と実施時間を記載します。

根拠:留意事項通知 第7の6・7・10

訪問看護時間はどう数えますか?

1日に訪問看護を行った時間の合計です。

  • 翌日にまたがる場合は、原則として日付ごとに分けて計上します。日付が変わった後の時間が短い場合は、訪問を開始した日に合わせて計上してもかまいません
  • 同じ部屋に住む家族に続けて訪問した場合は、時間を重複して計上せず、それぞれの看護の内容に応じて分けます
  • 午後6時をまたぐ訪問は、原則として夜間帯の回数に数えます。実施時間の多くが日中の場合は日中の回数に数えてもかまいませんが、どちらか一方にのみ数えます

根拠:留意事項通知 第7の4、疑義解釈(令和8年度改定) その2 問4・問5、その6 問1

計画と違う時間・回数になった日は、どの区分で算定しますか?

実際に訪問看護を提供した時間に応じた区分で算定します。たとえば、計画では日中に40分の1回だったところ、夜間に緊急で30分訪問して1日2回・70分になった場合は、包括型を算定します。ただし、60分以上の区分に必要な「1日3回以上」を満たさないため、「30分以上60分未満」の区分になります。

訪問時刻を毎日決めておく必要はありませんが、1日あたりの訪問看護の時間と内容は、計画の立案・見直しの際に定めておきます。

根拠:疑義解釈(令和8年度改定) その6 問2・問3、その3 問1

日中に2回訪問し、夜間は訪問しなかった日は?

包括型の要件(日中と夜間帯にそれぞれ1回以上)を満たさないため、訪問看護基本療養費の要件(30分以上を標準とする訪問など)を満たしていれば、日中の1回分の訪問看護基本療養費を算定します。

根拠:疑義解釈(令和8年度改定) その7 問2

ほかの療養費・加算と一緒に算定できますか?

訪問看護基本療養費((Ⅰ)(Ⅱ)のハを除く)、精神科訪問看護基本療養費、難病等複数回訪問加算、特別地域訪問看護加算、長時間訪問看護加算、複数名訪問看護加算、夜間・早朝訪問看護加算、深夜訪問看護加算、複数名精神科訪問看護加算、精神科複数回訪問加算、訪問看護管理療養費、24時間対応体制加算は包括型に含まれているため、同じ日に別に算定できません。

緊急訪問看護加算・精神科緊急訪問看護加算は別に算定できます(最も高いニの区分を算定する場合を除く)。ただし、日々の状態の変動や利用者の求めへの対応は包括型に含めて評価されているため、算定は、特に予見が困難で重篤な症状の出現等により、主治医の明示の指示で通常と著しく異なる対応が必要になった場合に限られます。同じ日に多数の利用者に算定したり、同じ利用者に連日算定したりすることは想定されていません。

根拠:留意事項通知 第7の11、疑義解釈(令和8年度改定) その8 問4

最も高い区分(90分以上の「ニ」)の条件は?

90分以上の区分(ハ)の訪問看護に加えて、基準告示第4の3に該当する場合で、計画的・随時の訪問以外の緊急の求めへの対応を含めて24時間対応できる体制があり、かつ、包括型を算定する利用者全員の訪問看護の実施時間が1日あたり平均120分以上の場合に算定します。緊急時の対応は、緊急訪問看護加算の規定に準じて行います。

根拠:留意事項通知 第7の5

夜間帯に対応する看護職員は何人必要ですか?

ハまたはニの区分を算定する利用者がいる場合、夜間帯に対応する看護職員は常時1名以上です(該当する利用者が31〜80人は2名以上、81人以上は50人またはその端数を増すごとに1名を加えた数以上)。人数は、当日の訪問看護計画で夜間帯の訪問が予定されている利用者を含めて数えます。緊急の事情で当日に該当者が増えた場合も、必要な訪問看護ができる体制を確保します。

根拠:疑義解釈(令和8年度改定) その5 問1

同じ建物の利用者に、別のステーションが訪問できますか?

基本的には、届け出たステーションが訪問することが想定されています。ただし、災害等で届け出たステーションが十分に訪問できなくなった場合や、利用者が別のステーションを希望した場合で、主治医が必要性を認めて指示書を交付したときは、別のステーションが訪問できます(費用は通常の訪問看護基本療養費等で算定。両ステーションが特別の関係にある場合は人数を合算)。その場合は、事情や申し出のあった日などを記録書に記録します。

なお、入居の条件として特定のステーションの訪問看護を受けることを求め、個別の状況や必要性を踏まえずに訪問看護を行うことは、運営基準や、利用者がステーションを自由に選べる必要があることなどから、あってはならないとされています。

根拠:留意事項通知 第7の9、疑義解釈(令和8年度改定) その8 問3

届出の要件と様式は?

地方厚生(支)局長に別紙様式12で届け出ます(受理番号は「訪看36」)。主な要件は次のとおりです。

  • 高齢者向け住まい等の建物に、ステーションの主たる事業所が併設・隣接している(サテライトだけが併設・隣接している場合は届出できない)
  • 包括型を算定する建物を、ステーションにつき1か所指定する(他のステーションは同じ建物で届出できない)
  • 建物単位で24時間体制の計画的・随時の訪問看護ができる

疑義解釈では、職員体制や事務所と居室の距離などから一体的に訪問看護を行える場合は、併設・隣接する建物を複数指定でき、その場合の人数は合算するとされています。包括型の届出をしていれば、24時間対応体制加算の届出を別に行う必要はありません。新規開設のステーションには、届出時に計画を示せば一部の要件を満たすものとして扱う取扱いがあり、期限までに満たさなければ速やかに取り下げます。

根拠:届出手続き通知 別添 11(1)〜(6)、第2の5、疑義解釈(令和8年度改定) その7 問3、その9 問1、その10 問1

回答は厚生労働省の告示・通知・Q&Aの本文から作成しています。留意事項通知=訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保発0305第19号)、届出手続き通知=訪問看護ステーションの基準に係る届出に関する手続きの取扱いについて(令和8年3月5日保医発0305第9号)、基準告示(告示103号)=訪問看護療養費に係る訪問看護ステーションの基準等(平成18年厚生労働省告示第103号・現行)、疑義解釈(令和8年度改定)=疑義解釈資料の送付について(令和8年度診療報酬改定・その1〜その13。リンク先は全号を掲載する厚生労働省のページ)。

出典: 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法(平成20年厚生労働省告示第67号・現行)、訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第74号)、令和8年度診療報酬改定の概要【訪問看護ステーション向け】(厚生労働省保険局医療課)、訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保発0305第19号)、訪問看護ステーションの基準に係る届出に関する手続きの取扱いについて(令和8年3月5日保医発0305第9号)。告示上の位置: 区分番号04(告示67号)。金額・要件は2026年6月1日施行の内容で、当メディアが告示本文から転記しました。算定にあたっては最新の告示・通知と地方厚生局・都道府県の案内をご確認ください。最終更新: 2026-10-02。