看護師は年々減っているのか。厚生労働省の衛生行政報告例で確認すると、2024年末の就業看護師は1,363,142人で過去最多です。減っているのは准看護師で、2002年の393,413人から233,022人へ、40.8%減りました。看護師と准看護師を合わせた総数は増えていますが、その伸びは2020年以降ほとんど止まっています。数字を追います。
訪問看護ステーションの看護師が、緊急対応のための待機時間も労働時間にあたるとして割増賃金を求めた裁判があります。横浜地裁は待機時間を労働時間と認め、割増賃金990万7,484円と付加金783万2,119円の支払いを命じました。待機手当は1回平均2,233円。手当を払っていれば足りるとは限りません。何が判断を分けたのかを整理します。
訪問看護師が利用者宅で医師のオンライン診療を補助する形態を、D to P with Nといいます。これまで診療報酬上の評価はへき地診療所等の再診料加算に限られ、訪問看護ステーション側の報酬はありませんでした。2026年度の診療報酬改定で、地域要件のない訪問看護遠隔診療補助料が新設され、全国の訪問看護ステーションが算定できるようになりました。何が変わったのか、始める前に整える準備を整理します。
訪問看護は移動なしには成り立ちません。スタッフは毎日何度も車や自転車で利用者宅へ向かいます。その移動中の事故で賠償責任を負うのは、運転していた本人だけではありません。使用者責任と運行供用者責任という二つの法理により、事業所も損害賠償の当事者になります。マイカーの業務使用を黙認している場合も同じです。さらに白ナンバー5台以上の事業所にはアルコールチェックが義務化されています。労務と並ぶ経営の盲点である車両管理を、宮木が解説します。
利用者さんの家という密室で、一人でケアを行う訪問看護。その現場で、精神的暴力を経験した訪問看護師は52.7%、セクシュアルハラスメントは48.4%、身体的暴力は45.1%にのぼります。約半数が、何らかの被害を経験しているのです。我慢するしかないと思われがちなこの問題に、いま国や自治体、業界団体が動き始めています。カスハラの実態と、看護師を守る仕組みについて、現場の視点でお伝えします。
一人暮らしの高齢者が、急速に増えています。内閣府の推計では、2050年に65歳以上の一人暮らしは約1,084万人に達します。介護してくれる家族がそばにいない在宅療養が、これから当たり前になっていく。この変化は、訪問看護の役割を根本から重くします。家族という支えがない分、専門職による見守りが、その人の在宅生活を左右するからです。独居高齢者の急増が訪問看護に何を求めるのかを、宮木が分析します。
日本看護協会が2025年11月21日に発表した「看護師求人倍率が10年ぶりの高水準」というニュース。この数字は、2015年から2025年の10年間で看護師市場に起きた構造変化の結果である。訪問看護ステーション数の急拡大、コロナ禍、業界の二極化、NHKクローズアップ現代が報じた病床削減——10年間の時系列を辿り、今の市場を宮木が検証する。
2026年6月29日の社会保障審議会・介護給付費分科会で訪問看護が議論され、業界メディアは「理学療法士等による訪問看護のさらなる適正化」と「機能強化型訪問看護の介護報酬での評価」を論点として報じた。GemMedが報じたこの動向は、リハビリ職員が全体の3割以上を占める独立系ステーションを直撃する可能性がある。宮木がQ&A形式で経営者の疑問に答える。
訪問看護ステーションの月間平均売上300万円、訪問1回あたり単価8,490円、看護師1人あたり月商61万円、収支差率6.2%、給与費の割合74.6%——厚生労働省の令和5年度介護事業経営実態調査(令和4年度決算)が示す業界の経営指標を、宮木が徹底解説します。数字が語る訪問看護経営の実像とは。
NHKクローズアップ現代が2026年6月29日に放送した「あなたも入院できない!? 〜迫る"看護師不足"危機〜」は、業界の構造的危機を全国民に突きつけました。日本看護協会の最新データでは看護師の就業継続意向が62.9%(前回比4.7ポイント低下)、求人倍率は10年ぶり高水準。2019年の厚労省の推計では、2025年に看護職員が6万〜27万人不足するとされていました。検証可能データから訪問看護経営者が直視すべき現実を整理しました。
日本看護協会は「看護人材・夜勤人材の確保に向けた看護職の多様で柔軟な働き方導入支援セミナー」の開催や、モデル事業の実施病院募集など、看護師の働き方改革を継続的に推進しています。訪問看護師の「多様で柔軟な働き方」とは何か、経営者と看護師個人それぞれが取り組むべきことを、HokanPress編集部が整理しました。
訪問看護経営者として給与体系の設計が経営の生命線であることを痛感しています。看護師の66.8%が給与不満を抱える業界の現実、求人倍率10年ぶりの高水準という採用市場、2026年改定での処遇改善加算1.8%——複数の経営環境変化を踏まえた、給与体系の組み立て方を率直に整理します。
日本看護協会は継続的に「准看護師養成の停止および制度の課題解決」を提言しています。看護師業界の長年の課題であるこの議論は、訪問看護現場にも大きな影響を持つテーマです。准看護師制度の現状、議論の背景、訪問看護への影響、経営者として考えるべきことを、HokanPress編集部が中立的に整理しました。
マイナビが2026年6月1日に公表した「看護師白書2026年版」によると、看護師の66.8%が「仕事に見合う給与ではない」と回答しました。仕事に満足している看護師はわずか37.0%。看護師の本音が浮き彫りになるこの調査結果は、訪問看護経営者にとって何を意味するのか。HokanPress編集部が、データを読み解き、業界への影響を整理しました。
日本看護協会の発表によると、新卒看護職員の離職率が2年ぶりに10%台から8%台に改善した。約4割の病院が多様な働き方を導入したことが背景にある。人材確保が最大の経営課題である訪問看護ステーションにとって、この改善から学ぶべきことは多い。定着の本質を考察する。
訪問看護に転職して最初の数ヶ月、先輩看護師との「同行訪問」を経験します。でも、いつまで同行を続けるべきか、どのタイミングで一人立ちするべきか、明確な基準を持つステーションは少ないのが現実です。指導する側、される側、両方の経験から見えた、適切な同行期間と一人立ちのタイミングについて整理しました。
2026年度の診療報酬改定(2026年6月1日施行)で、看護職員の配置基準の取扱いが柔軟化されました。平時から看護職員の確保に取り組む病院で、突発的な事情により看護要員の数などが一時的に1割以内の範囲で基準を下回った場合、3か月を超えない期間(1年に1回まで)は変更の届出が不要になります。ハローワークや都道府県ナースセンター等の無料職業紹介の活用が要件です。
全国訪問看護事業協会の令和8年度調査では、2025年度に新しく開設した訪問看護ステーションは2,428か所、廃止は960か所、休止は328か所でした。開設した年度のうちに廃止した事業所も87か所あります。開業後につまずく典型的な経過を、資金計画・看護師の確保・連携先・法令遵守・経営者の役割の5パターンに分けて整理し、開業前に確認するチェックリストをまとめました。
東京商工リサーチが発表した2025年の介護事業者倒産は176件で、2年連続の過去最多更新となった。訪問介護は91件と3年連続最多で、訪問看護ステーションの経営にも警鐘を鳴らす数字である。倒産の構造的要因と、2026年改定で加速する大規模化の流れ、訪問看護経営者が今読み解くべきメッセージを整理する。
2026年5月、改正医薬品医療機器法が施行され、せき止めなど特定の市販薬について18歳未満への販売制限が始まりました。背景にあるのは若年女性を中心に深刻化する市販薬のオーバードーズ問題です。看護師として、また成人として、若い世代に何ができるのか。現場で出会ったケースから考えました。
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