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訪問看護の倒産・廃業|潰れる原因と黒字化の対策

訪問看護ステーションはなぜ潰れるのか。2025年度の廃止960件・廃止率5.1%、介護事業者の倒産176件(2025年)、収支差率などの実データから、赤字・経営難の原因と黒字化の対策、淘汰時代を生き残る経営を、実際に訪問看護を経営する編集部が解説します。

訪問看護ステーションの廃業・倒産の実態

訪問看護ステーションの廃止は、2025年度に960件でした。年度初めに稼働していた18,754か所に対する廃止率は5.1%で、前年度の886件から約8%増えています。廃止率は2年続けて5.1%です。事業所数は増え続けていますが、その裏で毎年5%前後が退出しています(全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーション数調査」)。

訪問看護ステーションの廃業率は5.1%

年度廃止休止翌年度4月1日の指定数
2020年度54124013,459
2021年度49024214,762
2022年度56822516,155
2023年度70129117,808
2024年度88635519,314
2025年度96032820,568

2020〜2024年度は全国訪問看護事業協会の調査をもとに厚生労働省が作成した資料(社会保障審議会介護給付費分科会 第259回・2026年6月29日)、2025年度は同協会の令和8年度調査より。廃止率は都道府県による差が大きく、2025年度は奈良県・福岡県の6.9%から、廃止がなかった愛媛県・長崎県まで開きがあります。前年度に最も高かった鹿児島県(8.2%)は4.1%に下がっており、1年の数字だけでは判断できません。→ 都道府県別の廃止率

廃業と倒産は違う

「介護事業者の倒産が過去最多の176件」(2025年)という数字は、東京商工リサーチが「老人福祉・介護事業」を対象に、負債1,000万円以上の倒産を集計したものです。内訳は訪問介護・通所・有料老人ホーム・その他で、訪問看護の区分はありません。訪問看護ステーションの退出を示す公的な数字は、指定を返す廃止届の件数です。→ 倒産統計に載らない訪問看護の退出

潰れる主な原因は「人」

厚生労働省の調査研究(n=437)で廃止の理由を見ると、最も多いのは「従業員確保が困難」22.7%、次いで「管理職が退職した」17.6%、「利用者が少なく経営維持が困難」14.9%、「人員基準に満たなくなった」11%です。上位のほとんどが人に関わる理由です。

訪問看護ステーションは看護職員を常勤換算で2.5人以上置くことが基準で、小規模な事業所では1人の退職が基準割れに直結します。→ なぜ訪問看護ステーションは廃業するのか

開設したその年度に廃止する事業所

2025年度に開設し、同じ年度のうちに廃止した事業所は87か所でした(前年度69か所)。同年度の新規開設2,428件の約3.6%です。開業直後に大量に消えるというより、毎年5%前後が退出し続ける構造です。

「休止」という見えにくい退出

廃止のほかに、指定を残したまま事業を止めている休止中の事業所が全国に517か所あります(2026年4月1日現在、指定の2.5%)。→ 休止は全国560か所

赤字への近さ

厚生労働省の令和7年度介護事業経営概況調査では、訪問看護の収支差率は10.3%(令和6年度決算)ですが、赤字の事業所が38.2%あります。平均が黒字でも、4割近くは赤字という分布です。→ 訪問看護の経営ガイド

本特集では、倒産・廃業の実データ、開業失敗の5パターン、売上が伸びない7つの原因と立て直しの実践プラン、そして経営者自身が壊れないための経営構造まで、実際に訪問看護ステーションを経営する編集部が解説します。

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2025年介護事業者倒産176件で過去最多|訪問看護ステーション経営者が読み解く構造変化のサムネイル画像
看護

2025年介護事業者倒産176件で過去最多|訪問看護ステーション経営者が読み解く構造変化

東京商工リサーチが発表した2025年の介護事業者倒産は176件で、2年連続の過去最多更新となった。訪問介護は91件と3年連続最多で、訪問看護ステーションの経営にも警鐘を鳴らす数字である。倒産の構造的要因と、2026年改定で加速する大規模化の流れ、訪問看護経営者が今読み解くべきメッセージを整理する。

訪問看護ステーション開業の失敗事例5パターン|2025年度の廃止960か所・開設した年度のうちの廃止87か所から学ぶ実態のサムネイル画像
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訪問看護ステーション開業の失敗事例5パターン|2025年度の廃止960か所・開設した年度のうちの廃止87か所から学ぶ実態

全国訪問看護事業協会の令和8年度調査では、2025年度に新しく開設した訪問看護ステーションは2,428か所、廃止は960か所、休止は328か所でした。開設した年度のうちに廃止した事業所も87か所あります。開業後につまずく典型的な経過を、資金計画・看護師の確保・連携先・法令遵守・経営者の役割の5パターンに分けて整理し、開業前に確認するチェックリストをまとめました。

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訪問看護ステーション数の頭打ちと淘汰時代の到来|「成長業界」幻想が終わり経営者が直視すべき構造的変化

訪問看護ステーション数は急増を続けてきましたが、近年は廃業・休止数も同時に増加し、「成長業界」という認識が揺らぎ始めています。2025年の介護事業者倒産176件という過去最多の数字、2025年度に960カ所が廃止した業界の現実、機能強化型と通常型の二極化加速——複数の構造的変化が、訪問看護経営の前提を変えつつあります。

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訪問看護ステーションの売上が伸びない7つの原因と具体的な対策|立て直しの実践プラン

訪問看護ステーションの売上が伸び悩んでいる経営者の方へ。売上停滞の7つの原因と、即実行可能な対策を整理しました。利用者獲得、訪問単価向上、加算取得、稼働率改善まで、立て直しの実践プランを具体的にお伝えします。

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病院倒産71件過去最多が訪問看護に突きつける現実|地域医療崩壊期に訪問看護はどうあるべきか

2025年度の医療機関倒産71件・過去20年で最多、病院の約7割・公立病院の約8割が赤字——東京商工リサーチと厚生労働省のデータが示す日本の医療機関の崩壊期は、訪問看護業界に何を突きつけているか。連携先病院の経営難、医療空白地帯の拡大、患者の地域回帰——訪問看護はこの時代をどう生き、どう貢献すべきか。事実ベースで考察します。

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訪問看護

訪問看護の収支差率10.3%・事業所数1万8,042で過去最多|厚労省調査が示した「高収益」の実像

厚生労働省の「令和7年度介護事業経営概況調査」で、訪問看護ステーションの令和6年度収支差率が10.3%と示されました。全介護サービス平均4.7%の倍以上の水準です。同時に、事業所数は前年比9.9%増の1万8,042事業所と過去最多を更新。しかし、この数字は業界の一面に過ぎません。

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数字で読む訪問看護経営の実像|月商300万円・収支差率6.2%・給与費74.6%(令和5年度実態調査)が語る業界の姿

訪問看護ステーションの月間平均売上300万円、訪問1回あたり単価8,490円、看護師1人あたり月商61万円、収支差率6.2%、給与費の割合74.6%——厚生労働省の令和5年度介護事業経営実態調査(令和4年度決算)が示す業界の経営指標を、宮木が徹底解説します。数字が語る訪問看護経営の実像とは。

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訪問看護経営者のバーンアウトを防ぐ|「壊れる経営者」と「続く経営者」を分ける5つの経営構造の違い

訪問看護経営者のバーンアウト(燃え尽き)は、業界の隠れた深刻課題である。FOOTAGEが2026年に整理した経営課題ランキングでは、10位に「経営者のバーンアウト」が明記された。管理者の疲弊と離職を業界が問題視する中、「壊れる経営者」と「続く経営者」を分ける経営構造の違いを、宮木が5つの視点で分析する。

なぜ、訪問看護ステーションは廃業するのか——増え続ける裏で、廃止は過去最高の960件に|看護師2.5人の壁、採用難、利用者不足、資金繰り。潰れる原因を整理するのサムネイル画像
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なぜ、訪問看護ステーションは廃業するのか——増え続ける裏で、廃止は過去最高の960件に|看護師2.5人の壁、採用難、利用者不足、資金繰り。潰れる原因を整理する

訪問看護ステーションは増え続けています。それなのに、廃業する事業所も過去最高の水準です。2025年度の廃止は960件で、前年から約8%増えました。需要は高まっているはずなのに、なぜこれほど潰れるのでしょうか。看護師2.5人という人員基準の壁、採用難と離職の悪循環、利用者が集まらない現実、資金繰りと経営ノウハウの不足——訪問看護が廃業に至る原因を、HokanPress編集部が整理してお届けします。

訪問看護ステーション新規2,437件・廃止701件(2023年度)|全国訪問看護事業協会調査が示す業界二極化の実態のサムネイル画像
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訪問看護ステーション新規2,437件・廃止701件(2023年度)|全国訪問看護事業協会調査が示す業界二極化の実態

全国訪問看護事業協会の調査で、2023年度の訪問看護ステーションの新規開設は2,437件と初めて2,000件を超え、廃止も当時最多の701件に達しました。参入と撤退が同時に活発化する業界の姿は何を示しているのか。HokanPress編集部が、業界の二極化の実態を丁寧に整理します。

訪問看護ステーション、過去最多1万5,700か所突破|急増の裏で問われる質と経営の二極化のサムネイル画像
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訪問看護ステーション、過去最多1万5,700か所突破|急増の裏で問われる質と経営の二極化

訪問看護ステーション数が約15,700か所を超え過去最多を更新した。在宅医療シフトの追い風で開設ラッシュが続く一方、廃業率も上昇している。急増の裏で進む業界の二極化と、これから生き残る事業者の条件を整理する。

訪問看護ステーションの廃止率は全国5.1%——奈良・福岡6.9%、愛媛と長崎は廃止ゼロ|2026年4月時点の47都道府県データのサムネイル画像
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訪問看護ステーションの廃止率は全国5.1%——奈良・福岡6.9%、愛媛と長崎は廃止ゼロ|2026年4月時点の47都道府県データ

全国訪問看護事業協会の令和8年度調査(2026年4月1日現在)をもとに、都道府県別の廃止率を整理。2025年度は新規2,428か所・廃止960か所で、全国の廃止率は2年続けて5.1%。母数200か所以上の県では奈良・福岡の6.9%から愛媛の0%まで開きがあり、前年度に高かった鹿児島・千葉は大きく下がりました。開業前に自分の県の2年分の数字を確認するための記事です。

訪問看護は「倒産しない業種」ではなく「倒産統計に載らない業種」——介護事業者倒産176件の裏で、廃止届886件が示すもの|産業分類が隠す訪問看護の退出のサムネイル画像
訪問看護

訪問看護は「倒産しない業種」ではなく「倒産統計に載らない業種」——介護事業者倒産176件の裏で、廃止届886件が示すもの|産業分類が隠す訪問看護の退出

介護事業者の倒産は2025年に176件と過去最多を更新し、2026年上半期はデイサービスが過去最多の水準にあります。しかしこの統計に訪問看護は含まれていません。産業分類上、訪問看護は「老人福祉・介護事業」ではなく「医療業」に属し、病院や診療所を対象とする医療機関の倒産統計にも入りません。一方、厚生労働省の分科会資料は2024年度の廃止届886件、休止届355件を示しています。訪問看護は倒産しないのではなく、統計の外で退出しています。数字を重ねて構造を読み解きます。

増える訪問看護、消える訪問介護——在宅の両輪で進む、正反対の淘汰|訪問看護は新規開設2,487件で過去最高、訪問介護は倒産91件・空白地帯100自治体超のサムネイル画像
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増える訪問看護、消える訪問介護——在宅の両輪で進む、正反対の淘汰|訪問看護は新規開設2,487件で過去最高、訪問介護は倒産91件・空白地帯100自治体超

在宅を支える両輪、訪問看護と訪問介護が、いま正反対の方向へ動いている。訪問看護は稼働数18,743件・15年連続増、新規開設は過去最高の2,487件。一方、訪問介護は2025年の倒産が91件と突出し、空白地帯は100自治体を超えた。だが訪問看護もまた、廃止・休止が過去最高を更新している。この非対称が訪問看護の経営に何を意味するのか、検証可能なデータで対比し直視する。

訪問看護を「畳む」前に、「渡す」という選択——廃業が過去最多の裏で動くM&A・事業承継|訪問看護を含む譲渡で2億6,000万円の事例も、買い手が最初に見るのは「属人化」のサムネイル画像
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訪問看護を「畳む」前に、「渡す」という選択——廃業が過去最多の裏で動くM&A・事業承継|訪問看護を含む譲渡で2億6,000万円の事例も、買い手が最初に見るのは「属人化」

訪問看護ステーションの廃止は過去最高の水準にある。だが、事業を「畳む」以外の道もある。「渡す」——M&Aによる事業承継だ。後継者不在の解決、人材確保力のある大手への傘下入り、譲渡益の獲得。廃業とは異なる出口である。訪問看護を含む譲渡で2億6,000万円という事例も動く一方、買い手が最初に見るのは「その事業所が属人化していないか」だ。承継という選択肢を、経営の視点から整理する。

指定は受けているのに動いていない訪問看護ステーションが560か所(2025年4月)——休止率は三重10.7%・神奈川1.2%で約9倍の開き|47都道府県データのサムネイル画像
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指定は受けているのに動いていない訪問看護ステーションが560か所(2025年4月)——休止率は三重10.7%・神奈川1.2%で約9倍の開き|47都道府県データ

訪問看護ステーションの指定を受けながら動いていない「休止」は、2025年4月1日現在で全国560か所でした(2026年4月1日現在は517か所)。指定19,314か所の2.9%で、前年の479か所から81か所増えました。休止率は三重県の10.7%から神奈川県の1.2%まで約9倍の開きがあり、地方ブロックでも北海道・東北5.5%と中国2.3%で2倍以上の差があります。全国訪問看護事業協会の令和7年度調査をもとに47都道府県を整理しました。

よくある質問

訪問看護ステーションはどのくらい廃業していますか?

全国訪問看護事業協会の調査(2026年4月1日現在)では、2025年度の廃止は960件・休止328件、廃止率は5.1%です。同年度の新規開設は2,428件で、廃止率は2年続けて5.1%でした。都道府県別の廃止率は→ 廃止率は全国5.1%、前々年度(廃止701件)の動きは→ 令和6年度調査で見る参入と退出

潰れる主な原因は何ですか?

典型的な失敗を5パターンに整理しています。→ 開業の失敗事例5パターン。売上停滞の側から見た原因と対策は売上が伸びない7つの原因へ。

赤字を立て直すには何から手をつけるべきですか?

月間訪問件数・レセプト請求額・利用者数の純増減・看護師1人あたり訪問件数・人件費率の5指標を6か月分並べ、停滞のパターンを特定することから始めます。→ 売上が伸びない7つの原因と具体的な対策

倒産176件には訪問看護も含まれますか?

介護事業者全体の2025年の倒産件数(過去最多)です。訪問看護ステーション経営者の視点で構造変化を読み解いています。→ 介護事業者倒産176件で過去最多

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