退院支援指導加算の 算定要件|6,000円と 8,400円(長時間)の 違い、 対象者、 算定する 日と 退院後すぐ 亡くなった 場合

Summary
退院支援指導加算は、退院日に看護師等が自宅などで行った療養上の指導を評価する医療保険の加算です。6,000円と8,400円(長時間)の違い、対象者、算定する日、初回訪問の前に亡くなった・再入院した場合の扱いを、告示と留意事項通知から整理しました。
退院支援指導加算は、退院日に看護師等が自宅などで行った療養上の指導を評価する、医療保険の加算です。退院日の当日は訪問看護基本療養費を算定できないため、その日の指導を別に評価する仕組みになっています。
算定するのは退院日ではなく、退院日の翌日以降の最初の訪問看護の日です。退院後すぐに亡くなった場合や再入院した場合の扱いも決まっているので、請求の担当者と共有しておきたい加算です。要件の原文の位置は加算辞典の退院支援指導加算で確かめられます。
金額
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 退院日に療養上必要な指導を行った場合 | 6,000円 |
| 長時間の訪問を要する者に、長時間の指導を行った場合 | 8,400円 |
8,400円の区分になるのは、次の利用者に指導し、1回の退院支援指導の時間が90分を超えたとき、または複数回の退院支援指導の合計時間が90分を超えたときです。
- 15歳未満の超重症児・準超重症児
- 別表第8に掲げる者
- 特別訪問看護指示書または精神科特別訪問看護指示書に係る訪問看護を受けている者
対象になる利用者
退院日に療養上の退院支援指導が必要な利用者で、次のいずれかに当たる人です。
- 特掲診療料の施設基準等 別表第7に掲げる疾病等の者
- 別表第8に掲げる者
- 退院日の訪問看護が必要であると認められた者
あわせて、退院時に訪問看護指示書の交付を受けていることが必要です。別表第7・別表第8に当たるかどうかは、別表第7・別表第8の一覧で確かめられます。
算定の流れ
- 退院日: ステーションの看護師等(准看護師を除く)が、保険医療機関以外の場所で、在宅での療養上必要な指導を行う
- 記録: 指導した内容を訪問看護記録書に記録する
- 算定: 退院日の翌日以降、初日の訪問看護を行った日に1回に限り算定する。訪問看護管理療養費を算定する月の前月に指導した場合も算定できる
- 初回の訪問の前に亡くなった・再入院した場合: 死亡日または再入院日に算定する。この場合は、退院支援指導加算だけを算定できる
算定の注意点
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 算定できるステーション | 1人の利用者につき1つのステーションのみ |
| 病院の看護師の訪問指導 | 入院していた保険医療機関の看護師等が行う退院日の訪問指導とは、併算定できる |
| 退院日当日の基本療養費 | 算定できない(そのため退院日の指導はこの加算で評価する) |
現場での段取り(編集部の見立て)
- 退院前カンファレンスや病院の退院支援部門から依頼を受けた時点で、退院時に訪問看護指示書が交付されるか、退院日の訪問が必要かを確かめる。病院の退院支援部門との関係づくりは退院支援室と訪問看護で取り上げています
- 8,400円の区分になりうる利用者(15歳未満の超重症児・準超重症児、別表第8に当たる人など)は、指導の開始と終了の時刻を記録し、合計で90分を超えたことを示せるようにしておく
- 退院後すぐの死亡・再入院で算定する日が変わることを、請求の担当者と共有しておく
退院の前後で一緒に確かめたい加算として、退院時共同指導加算(医療保険)と訪問看護ターミナルケア療養費も加算辞典にまとめています。
よくある質問
Q. 退院支援指導加算はいつ算定しますか
退院日に指導を行い、退院日の翌日以降、初日の訪問看護を行った日に1回に限り算定します。訪問看護管理療養費を算定する月の前月に指導した場合も算定できます。
Q. 8,400円の区分になるのはどんな場合ですか
15歳未満の超重症児・準超重症児、別表第8に掲げる者、特別訪問看護指示書または精神科特別訪問看護指示書に係る訪問看護を受けている者に指導し、1回の指導が90分を超えたとき、または複数回の指導の合計が90分を超えたときです。
Q. 退院後、初回の訪問の前に亡くなった場合はどうなりますか
退院日の翌日以降、初日の訪問看護の前に亡くなった場合や再入院した場合は、死亡日または再入院日に算定します。この場合は、退院支援指導加算だけを算定できます。
Q. 入院先の病院の看護師も退院日に訪問指導した場合は算定できますか
この加算は1人の利用者につき1つのステーションしか算定できませんが、入院していた保険医療機関の看護師等が行う退院日の訪問指導とは併算定できます。
出典
- 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法(平成20年厚生労働省告示第67号・現行)区分番号02 注7 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa9734&dataType=0&pageNo=1
- 訪問看護療養費に係る訪問看護ステーションの基準等(平成18年厚生労働省告示第103号・現行)第2の3(1)・第2の8 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa7834&dataType=0&pageNo=1
- 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保発0305第19号)第5の5 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686845.pdf
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執筆者
医療・看護・介護の多職種チーム
訪問看護・在宅医療の現場に携わる多職種チーム
HokanPress編集部は、訪問看護・在宅医療の現場に実際に携わる多職種チームで構成されています。看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、管理栄養士、介護支援専門員(ケアマネジャー)が所属。それぞれの専門分野で培った臨床経験と専門知識をもとに、医療・看護・介護従事者の実務に役立つ情報を発信しています。記事は必ず該当分野の有資格者が執筆または監修し、公的統計データや学会発表・厚生労働省の公表資料など、信頼性の高い情報源に基づいて作成しています。
保有資格: 看護師 / 理学療法士 / 作業療法士 / 言語聴覚士 / 医療ソーシャルワーカー / 管理栄養士 / 介護支援専門員
※本記事は公的統計データをもとに看護師資格保有者が執筆しています


