訪問看護情報提供療養費の 算定要件|1・2・3の 違いと 対象者、 様式と 「2週間以内」、 算定できない 場合

Summary
訪問看護情報提供療養費は、市町村・学校・入院先へ紹介する主治医に、訪問看護の情報を文書で伝えたときの療養費(いずれも1,500円)です。3区分の違い、対象者、様式と2週間の期限、算定できない場合を、告示と留意事項通知から一覧にしました。
訪問看護情報提供療養費は、利用者の同意を得て、訪問看護で把握した情報を市町村や学校、入院先へ紹介する主治医などに文書で伝えたときの療養費です。医療保険の訪問看護で算定します。区分は3つあり、金額はどれも1,500円です。
区分ごとに、誰に、どの様式で、いつまでに伝えるかが違います。このページでは、その違いと算定できない場合を一覧にしました。要件の原文の位置は加算辞典の訪問看護情報提供療養費で確かめられます。
3つの区分の違い
| 区分 | 誰に伝えるか | 金額 | 回数 |
|---|---|---|---|
| 情報提供療養費1 | 市町村等、指定特定相談支援事業者等(先方の求めに応じて) | 1,500円 | 利用者1人につき月1回 |
| 情報提供療養費2 | 保育所・幼稚園・学校等(大学を除く。先方の求めに応じて) | 1,500円 | 利用者1人につき原則として各年度1回 |
| 情報提供療養費3 | 入院・入所先へ紹介する主治医 | 1,500円 | 利用者1人につき月1回 |
情報提供療養費2は、各年度1回のほかに、入園・入学・転園・転学等で初めて在籍する月と、医療的ケアの実施方法等を変更した月にも算定できます。いずれも月1回までです。
対象になる利用者
| 区分 | 対象 |
|---|---|
| 1 | 別表第7・別表第8に掲げる者、精神障害を有する者またはその家族等、18歳未満の児童 |
| 2 | 18歳未満の超重症児・準超重症児と、18歳未満で別表第7・別表第8に掲げる者(保育所・学校等に通う場合) |
| 3 | 保険医療機関・介護老人保健施設・介護医療院に入院・入所する利用者 |
別表第7・別表第8に当たるかどうかは、別表第7・別表第8の一覧で確かめられます。
様式・期限・記録
| 区分 | 様式 | 期限 | 記録書に残すこと |
|---|---|---|---|
| 1 | 別紙様式1または2 | 訪問看護を行った日から2週間以内 | 提供した文書の写し、依頼者と依頼日 |
| 2 | 別紙様式3 | 訪問看護を行った日から2週間以内 | 提供した文書の写し、依頼者と依頼日 |
| 3 | 別紙様式4(主治医に提供し、求めに応じて写しを入院・入所先と共有する) | ― | 提供した文書の写し |
算定できない場合
まず、どの区分も、1人の利用者につき1つのステーションしか算定できません。ほかのステーションと併用している利用者は、ほかのステーションがすでに情報を提供していないかを確かめます。
| 区分 | 算定できない場合・算定するステーション |
|---|---|
| 1 | 市町村等が指定訪問看護事業者である場合(その市町村に住む利用者)。特別の関係にある相談支援事業者等への提供 |
| 2 | ステーションと学校等の開設主体が同じ場合。また、2を算定するのは、文書を提供する前6月の期間に定期的に訪問看護を行っているステーション |
| 3 | 入院・入所先が特別の関係にある場合や、主治医の所属する医療機関と同じ場合 |
現場での段取り(編集部の見立て)
- 市町村や学校から求めがあったら、その場で依頼者と依頼日を記録する(1と2は記録書への記載が必要です)
- 1と2は、該当する訪問看護の日から2週間の期限を、記録と同じ場所に書いておく
- ほかのステーションと併用している利用者は、どちらが情報を提供するかを先に決めておく
- 提供した文書の写しを、忘れずに記録書へ添付する
- 3に備えて、入院の連絡を受けたらすぐ別紙様式4を作れるよう、記録書Ⅰの情報を新しく保っておく
医療的ケア児の通う学校とのやりとりや、入院時の情報の受け渡しは、記録が残っていないと算定の根拠を示せません。運営指導や個別指導で確かめられる書類の考え方は、訪問看護の運営指導チェックリストでまとめています。
よくある質問
Q. 訪問看護情報提供療養費はいくらですか
情報提供療養費1・2・3のいずれも1,500円です。1と3は利用者1人につき月1回、2は原則として各年度1回(入園・入学等で初めて在籍する月と、医療的ケアの実施方法等を変更した月は別に算定できます)です。
Q. 学校への情報提供(情報提供療養費2)は毎月算定できますか
原則として各年度1回です。ただし、入園・入学・転園・転学等で初めて在籍する月と、医療的ケアの実施方法等を変更した月は、別に算定できます。いずれも月1回までです。
Q. 提供の期限はありますか
1と2は、訪問看護を行った日から2週間以内に、定められた様式(1は別紙様式1または2、2は別紙様式3)の文書で提供した場合に算定します。
Q. ほかのステーションと併用している利用者はどうなりますか
いずれの区分も、1人の利用者につき1つのステーションしか算定できません。ほかのステーションが情報を提供していないかを確かめてから算定します。
出典
- 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法(平成20年厚生労働省告示第67号・現行)区分番号03 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa9734&dataType=0&pageNo=1
- 訪問看護療養費に係る訪問看護ステーションの基準等(平成18年厚生労働省告示第103号・現行)第2の10・11 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=84aa7834&dataType=0&pageNo=1
- 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保発0305第19号)第6 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686845.pdf
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執筆者
医療・看護・介護の多職種チーム
訪問看護・在宅医療の現場に携わる多職種チーム
HokanPress編集部は、訪問看護・在宅医療の現場に実際に携わる多職種チームで構成されています。看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、管理栄養士、介護支援専門員(ケアマネジャー)が所属。それぞれの専門分野で培った臨床経験と専門知識をもとに、医療・看護・介護従事者の実務に役立つ情報を発信しています。記事は必ず該当分野の有資格者が執筆または監修し、公的統計データや学会発表・厚生労働省の公表資料など、信頼性の高い情報源に基づいて作成しています。
保有資格: 看護師 / 理学療法士 / 作業療法士 / 言語聴覚士 / 医療ソーシャルワーカー / 管理栄養士 / 介護支援専門員
※本記事は公的統計データをもとに看護師資格保有者が執筆しています



