2024年度から、すべての介護サービス事業所に虐待防止の取り組みが義務づけられました。委員会の開催、指針の整備、研修の実施、担当者の選任。一つでも欠ければ減算の対象になります。同時に訪問看護師には、家庭で虐待を発見したときの通報義務があります。制度としての義務と、現場での判断の両面から整理します。
在宅酸素療法を受けている方の自宅で起きた火災は61件、うち58件が死亡事故だったと報告されています。原因の43%は喫煙でした。一方で厚生労働省は、正しく使えば火災にはならないので過度に恐れず医師の指示どおりに吸入してほしい、とも呼びかけています。火気管理の実際と、酸素とともに暮らすために訪問看護が支えていることをお伝えします。
脳卒中で入院した方の多くが、3か月足らずで自宅に戻ります。回復期リハビリ病棟の平均入院日数は約78日。つまり退院は、回復が終わってからではなく、途中で訪れます。だから在宅での継続が、その後の生活を大きく左右します。再発率の高いこの病気で最も大切な血圧の記録、そして片麻痺という喪失とどう向き合うか。訪問看護の現場からお伝えします。
在宅で療養する方の多くが、便秘に悩んでいます。訪問のたびに「何日出ていない」という話を伺いますが、実は回数だけを追いかけても、うまくいきません。専門医が勧めるのは、便の形を記録することです。適度な硬さの便が出ていれば、周期が長くても問題ない場合があります。たかが便秘と見過ごせない理由、摘便に頼らない排便コントロール、そして尊厳を守るケアについてお伝えします。
「延命治療はどうされますか」。病状が急変してから初めてそう問われ、何も聞いていなかったご家族が凍りつく場面を、私は現場で何度も見てきました。人生の最終段階では約7割の人が自分で意思決定できない状態になるといわれます。だからこそ元気なうちに、大切にしたいことを繰り返し話しておく。それがACP、人生会議です。縁起でもない話ではなく、今日からの暮らしをよくする対話であることを、現場の視点でお伝えします。
訪問看護師として、幾度となく人の最期に立ち会ってきました。「家で最期を迎えたい」と望む人は多いのに、実際に自宅で亡くなる人は約17%——その大きなギャップの前で、私はいつも立ち止まります。なぜ家での看取りは難しいのか、訪問看護師はそこで何を支えるのか。そして「在宅死」と「孤立死」はまったく違うということ。訪問看護の最も本質的な役割を、現場の視点とデータで綴ります。
訪問看護と聞くと高齢者を思い浮かべる方が多いはずです。けれど今、訪問看護の現場で静かに増えているのは子どもたち。在宅で暮らす医療的ケア児は全国約2万人で、17年ほどで倍増しました。訪問看護の利用者でも、最も伸びているのは10代です。医療的ケア児とは何か、なぜ増えているのか、小児の訪問看護は大人とどう違い、家族をどう支えるのか。訪問看護の「もう一つの現場」を、データとともに整理してお届けします。
医療的ケア児への訪問看護は、近年急速に重要性を増している領域です。2026年5月15日、日本看護協会は厚生労働省へ「医療的ケア看護職員の処遇改善とすべての訪問看護師の処遇改善を」という要望書を提出しました。2026年6月改定の影響、業界の現状、家族の声、看護師の課題を、HokanPress編集部が整理しました。
在宅医療の現場で訪問看護師が直面する3つの主要課題――多職種連携の壁、家族介護者の負担増大、人材確保の困難――について、現場の声をもとに整理し、解決の方向性を探ります。
他のタグ