訪問診療・往診・訪問看護は、 何が 違う? ——医師が 来る 二つの 仕組みと、 看護師が 支える 日常|月2回の 計画的な 診療、 急変時の 駆けつけ、 週数回の ケア。 三つで 在宅医療は 完成する

Summary
「通院が難しくなってきた。先生に家へ来てほしい」。そう考えたとき、実は医師が自宅に来る仕組みは二つあります。計画的に定期訪問する訪問診療と、急変時に臨時で駆けつける往診です。そして日常の療養を支えるのが、看護師による訪問看護。三つは名前が似ているようで、役割がはっきり分かれています。それぞれの違いと費用の目安、組み合わせ方、利用の始め方を、HokanPress編集部が整理してお届けします。
「通院が難しくなってきた。先生に家へ来てもらえないだろうか」。ご本人やご家族がそう考えたとき、知っておきたいことがあります。医師が自宅に来る仕組みは、実は二つあるのです。
一つが、計画を立てて定期的に訪問する「訪問診療」。もう一つが、急変時に臨時で駆けつける「往診」です。そして医師の訪問と組み合わせて日常の療養を支えるのが、看護師による「訪問看護」になります。
三つは名前が似ているようで、役割がはっきり分かれています。違いと組み合わせ方が分かれば、在宅医療の全体像が見えてきます。順に整理してお届けします。
訪問診療 ── 計画的に、定期的に医師が来る
訪問診療とは、あらかじめ日時を決めて、医師が定期的に自宅や施設を訪れて診療する仕組みです。月2回など、計画に基づいて訪問するのが基本になります。
内容は、外来のかかりつけ医が担うことと重なります。診察と健康管理、薬の処方と調整、在宅での血液検査や点滴、在宅酸素の管理、そして終末期の苦痛を和らげる緩和ケアまで。病状の変化を定期の診察で早めにとらえ、悪化や入院を防ぐ。いわば「家に来てくれる、かかりつけ医」です。
訪問の回数や時間帯は相談して決められるため、生活のリズムを崩さずに医療を受けられます。対象になるのは、通院が困難な方です。寝たきりの方に限らず、足腰が弱って一人での通院が難しくなった方も相談できます。
往診 ── 急変時に、臨時で医師が駆けつける
往診は、急な発熱や痛み、状態の変化があったときに、患者や家族の求めに応じて医師が臨時で駆けつける仕組みです。
計画的な訪問診療に対して、往診は突発的な対応です。在宅医療における救急的な受け皿と考えると分かりやすいでしょう。
大切なのは、両者がセットで機能するという点です。ふだんは訪問診療で計画的に診てもらい、急変したときは同じ医師が往診で駆けつける。24時間の連絡体制を整え、往診や訪問看護に対応できる「在宅療養支援診療所」という仕組みもあります。夜間や休日に連絡できる先があることは、在宅療養の何よりの安心につながります。
訪問看護 ── 日常の療養を、看護師が支える
医師の訪問が月2回だとすれば、その間の日常を支えるのが訪問看護です。


