疑義解釈資料の送付について(その8)・2026年6月17日・別添3 訪問看護療養費関係

指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準について 問2

厚生労働省保険局医療課の事務連絡の原文です。

問
「指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準」の改正により、紹介業者等への利用者を紹介する対価として紹介料を支払うことが禁止されたが、禁止行為に該当するかどうかについて、どのような基準で判断されるのか。
答
今般の改正により、基本的には、 ① 訪問看護ステーションが、他の事業者又はその従業員に対して、経済上の利益の提供を行うこと ② ①を利用者紹介の対価として行い、利用者が自己の訪問看護ステーションにおいて指定訪問看護を受けるように誘引することのいずれにも該当する場合は、禁止行為に該当すると判断される。 ①については、利用者紹介の対価として、経済上の利益が提供されているか否かで判断されるものである。 利用者紹介とは、訪問看護ステーションと利用者を引き合わせることであり、訪問看護ステーションに利用者の情報を伝え、利用者への接触の機会を与えること、利用者に訪問看護ステーションの情報を伝え、利用者の申出に応じて、訪問看護ステーションと利用者を引き合わせること等も含まれる。利用者紹介の対象には、集合住宅・施設の入居者だけでなく、戸建住宅の居住者もなり得るものである。 経済上の利益とは、金銭、物品、便益、労務、饗応等を指すものであり、商品又は労務を通常の価格よりも安く購入できる利益も含まれる。経済上の利益の提供を受ける者としては、利用者紹介を行う仲介業者又はその従業者、利用者が入居する高齢者住まい等の集合住宅・施設の事業者又はその従業者等が考えられる。 禁止行為に該当すると判断されることを避ける意図をもって、外形的には、経済上の利益の提供を利用者紹介の対価として明示しないことも予想される。例えば、指定訪問看護の広報業務、指定訪問看護の際の車の運転業務等の委託料に上乗せされている場合等も考えられ、契約書上の名目に関わらず、実質的に、利用者紹介の対価として、経済上の利益が提供されていると判断される場合は、①に該当するものとして取り扱うものである。 このため、訪問看護ステーションが支払っている委託料・貸借料について、利用者紹介の対価が上乗せされていると疑われる場合は、当該地域における通常の委託料・貸借料よりも高くはないこと、社会通念上合理的な計算根拠があること等が示される必要がある。 また、利用者紹介を受けており、訪問看護ステーションが支払っている委託料・貸借料について、訪問看護療養費の一定割合と設定されている場合は、実質的に、利用者紹介の対価として支払われているものと考えられる。同様に委託料・貸借料について、利用者数に応じて設定されている場合は、業務委託・貸借の費用と患者数が関係しており、社会通念上合理的な計算根拠があること等が示される必要がある。 ②については、①により、利用者が自己の訪問看護ステーションにおいて指定訪問看護を受けるように誘引しているか否かで判断されるが、訪問看護ステーションが、①により対価を支払い利用者の紹介を受けて、当該利用者の指定訪問看護を行っている場合は、基本的には、②に該当するものと考えられる。 一方、訪問看護ステーションを併設する高齢者向け住まい等が、紹介業者等に経済上の利益を提供し利用者の紹介を受けていたとしても、利用者が訪問看護ステーションを自由に選択でき、実際に、例えば併設の訪問看護ステーションではない他の訪問看護ステーションを利用する利用者が複数い る場合には、高齢者向け住まい等に併設する訪問看護ステーションで指定訪問看護を受けるように誘引していたとはいえない場合もある。このような場合には、金品を提供した事実だけでなく、利用者の誘引につながる恐れがあるか否かについて、高齢者住まい等や訪問看護ステーションによる説明書や同意書の内容、当該訪問看護ステーションと他の訪問看護ステーションを利用する利用者の人数等を総合的に勘案する必要がある。

出典: 厚生労働省保険局医療課「疑義解釈資料の送付について(その8)(令和8年6月17日保険局医療課事務連絡)」別添3(訪問看護療養費関係)問2。原本PDFの12ページ。本文は原文のままで、行の折り返しを結合しただけです。