厚生労働省は介護サービス事業者の経営情報を集めるデータベースの受付を、10月26日(月)から再開します。2025年4月から止まっていた「2回目以降」の報告が、ようやく出せるようになります。訪問看護と介護予防訪問看護も、報告の対象です。
期限は決算の時期によって決まります。2025年3月から2026年2月までに終わった会計年度の分は、2026年12月31日まで。3月決算のステーションは年末までに1回、年度末までにもう1回と、続けて2回分を出すことになります。
介護サービス事業者は会計年度ごとの収益や費用、職員の数などを、国のデータベースに報告することになっています。介護保険法にもとづく仕組みで、国はこのデータを集めて分析し、公表することにしています。
この報告のうち2回目以降の受付が、2025年4月23日付の通知で止まっていました。報告の負担を軽くするために、システムを改修する必要があったためです。
10月15日付の通知(介護保険最新情報Vol.1546)で、この受付を10月26日から再開することが示されました。
期限は会計年度がいつ終わったかで3つに分かれます。
3月決算の法人で考えてみます。2025年3月期の分は2026年12月31日まで、2026年3月期の分は2027年3月31日までが期限です。止まっていた間の分がたまっているため、およそ3か月の間に2回分を出すことになります。
2027年1月以降に終わる会計年度からは決算から3か月以内という本来のルールに戻ります。
報告しなくてよいのはその会計年度に介護サービスで受け取った金額が100万円以下の場合などに限られます。介護保険の利用者がいるステーションの多くは、対象になると考えておいたほうがよいでしょう。
訪問看護に特有の扱いもあります。10月15日に改訂されたQ&Aでは、医療保険と介護保険の会計を分けていないステーションについて、医療保険で訪問看護を受けている利用者の数を、報告様式の「医療における外来患者数」に含めるとしています。医療保険での訪問1回を、外来患者1人として数えます。介護保険と医療保険が途中で切り替わった利用者は、医療保険で訪問した回数だけが対象です。なお、「医療における外来患者数」は、書くかどうかを選べる任意の項目です。
病院や診療所が「みなし指定」で行う訪問看護も原則として報告の対象です。介護サービスの部分を分けて報告するのが原則ですが、分けられない場合は合わせて報告してもよいとされています。
報告は事業所ごとが原則です。難しい場合は、サービスの種類ごとにまとめたり、法人全体で報告したりすることもできます。
報告のログインには「GビズID」のアカウントを使います。補助金の申請などで使うGビズIDプライムをすでに持っていれば、それを使えます。同じ法人のほかの事業所の分も、同じアカウントで報告できます。GビズIDのほか、介護の電子請求受付システムのIDとパスワードでもログインできます。
注意したいのは、代理での報告ができないことです。Q&Aは、事業者から報告を頼まれた人が、自分のGビズIDで報告することはできないとしています。GビズIDの委任の機能が、このシステムでは使えないためです。報告には、頼まれた人のものではなく、事業者自身のアカウントが必要です。
決算書を作るのが税理士や会計事務所でも、入力するのは事業者自身になります。数字は専門家にそろえてもらい、入力の段取りは自分たちで決めておく必要があります。
今回の通知では報告の項目に「延べ床面積」も加わりました。介護サービスごとの延べ床面積、医療と障害福祉サービスの延べ床面積の3つで、いずれも書くかどうかを選べる任意の項目です。
受付の再開まであと数日です。年末の期限に向けて、次のことを確かめておくと慌てずにすみます。
一度報告の流れを作ってしまえば、翌年からは決算から3か月以内に出すことになります。年末の1回目を、その流れを作る機会にしてはいかがでしょうか。
※本稿は、厚生労働省「介護サービス事業者経営情報データベースシステムの運用の再開について」(介護保険最新情報Vol.1546、2026年10月15日)と、「介護サービス事業者経営情報の報告等に関するQ&A」(2026年10月15日改訂)をもとにまとめました。