イングランドの地域看護師は、2009年度からの15年で43%減った。患者ニーズの増加を加味すれば実質55%減、常勤換算で約4,200人にあたる。同じ期間に需要は24%増え、2040年までにさらに34%増える見込みである。イギリスは「病院から地域へ」を国家戦略に掲げてきた。その戦略を担うはずの職種が、戦略を掲げている間に半減した。日本の訪問看護は増え続けているが、安心できる話ではない。
一人暮らしの高齢者が、急速に増えています。内閣府の推計では、2050年に65歳以上の一人暮らしは約1,084万人に達します。介護してくれる家族がそばにいない在宅療養が、これから当たり前になっていく。この変化は、訪問看護の役割を根本から重くします。家族という支えがない分、専門職による見守りが、その人の在宅生活を左右するからです。独居高齢者の急増が訪問看護に何を求めるのかを、宮木が分析します。
訪問看護には、静かに進行する危機がある。利用者はこの10年で約3倍に増えたのに、それを担う看護師は、看護師全体のわずか5%に満たない。2025年に必要とされる13万人に対し、現状は約6万人。しかも、訪問看護師は40代が7割を占め、高齢化が進んでいる。需要の急増、担い手の不足、そして高齢化。この三重の危機を、宮木が数字で直視する。10年後、誰が訪問看護を担うのか。
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