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ケアプランデータ連携システムは2027年1月に介護情報基盤へ統合——年額21,000円が無料になり専用ソフトも不要に|訪問看護が今から準備すること

2026年9月8日(更新: 2026年9月8日)·約7分で読めます
ケアプランデータ連携システムは2027年1月に介護情報基盤へ統合——年額21,000円が無料になり専用ソフトも不要に|訪問看護が今から準備すること

Summary

ケアプランデータ連携システムが2027年1月を目途に介護情報基盤へ統合され、介護保険資格確認等WEBサービスへ移行します。専用ソフトは不要になり、年額21,000円の利用料もなくなる。ただし移行後も使う事業所は事前登録が要り、介護ソフトが標準仕様に対応していなければ連携できません。訪問看護ステーションが年内に確認しておくべき項目を、7月29日の厚生労働省通知をもとに整理します。

ケアプランデータ連携システムが、2027年1月を目途に形を変えます。

厚生労働省は2026年7月29日付の介護保険最新情報vol.1529で、このシステムを介護情報基盤に統合し、介護保険資格確認等WEBサービスへ移行する方針とスケジュールを示しました。移行後は専用のクライアントソフトが不要になり、WEBブラウザ上でケアプランデータのやり取りができるようになります。これまで年額21,000円かかっていた利用料の負担も、移行後は発生しなくなります。

当メディアでは、このシステムの障害と補助金要件化の経緯を扱いました。あのときは「動かないシステム」の話でした。今回は、システムそのものが別の器に移る話です。無料化と専用ソフト不要は歓迎すべき変化ですが、移行に伴う事務手続きと介護ソフトの対応確認は、事業所側の仕事として残ります。

訪問看護ステーションが年内に確認しておくべきことを整理します。

何が、どこに統合されるのか

まず全体像です。

介護情報基盤は、被保険者証の情報、要介護認定の情報、主治医意見書などの介護情報を医療機関や介護事業所の間で電子的に共有するための仕組みで、2026年度から順次運用が進められています。その入口となるのが介護保険資格確認等WEBサービス、略して介護WEBサービスです。

厚生労働省は2025年6月の社会保障審議会介護保険部会で、この介護情報基盤とケアプランデータ連携システムを統合する方針を了承し、同年7月22日の事務連絡で正式に示しました。今回のvol.1529は、その具体的なスケジュールと手続きを知らせるものです。

統合のイメージは、大きな器である介護情報基盤のなかに、事業所間のデータ連携機能が組み込まれる構図です。介護WEBサービスを入口として、資格確認、ケアプランデータ連携、LIFEといった各機能に一体的にアクセスできる姿が想定されています。

ケアプランデータ連携の機能そのものが廃止されるわけではありません。名称と入口が変わり、専用ソフトからブラウザ型になる。そう理解しておけば十分です。

訪問看護にとっての意味

ケアプランデータ連携システムは、居宅介護支援事業所とサービス事業所の間で、毎月のケアプランやサービス利用票、実績を電子的にやり取りする仕組みです。訪問看護ステーションは受け取る側であり、実績を返す側です。

当メディアでケアマネジャーとの関係を扱った際、訪問看護は毎月の提供票のやり取りでケアマネジャーと接点を持ち続けることを書きました。その接点が紙とFAXで行われている事業所は、まだ多いはずです。

これまで導入が進まなかった理由の一つが、年額21,000円の利用料と、専用ソフトのインストールという初期の手間でした。訪問看護は介護ソフトの選択肢が広く、ソフトがケアプランデータ連携標準仕様に対応していなければ、システムを入れても連携できません。

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移行によって利用料がなくなり、ブラウザで使えるようになれば、この二つの障壁は下がります。導入を見送ってきた事業所にとって、条件が変わったことになります。

一方で、ケアマネジャー側の事業所が使っていなければ、訪問看護だけが対応しても連携は成立しません。地域のケアマネジャーがどこまで移行しているかを、この機会に聞いておく価値があります。

年内に確認する4項目

vol.1529と関連する通知から、訪問看護ステーションが確認すべき点を4つに整理します。

第一に、介護WEBサービスへの利用登録。 移行後も継続して、または新たにケアプランデータ連携を行う事業所は、介護WEBサービスへの事前の利用登録が必要です。登録受付は2026年7月から始まっています。現行のケアプランデータ連携システムに利用登録済みの事業所は再登録が不要とされていますが、介護WEBサービス自体の登録が済んでいるかは別の問題です。介護情報基盤の利用にはカードリーダーと電子証明書が関わります。まだ介護WEBサービスに登録していない事業所は、ここから始めることになります。

第二に、介護ソフトの対応状況。 介護ソフトがケアプランデータ連携標準仕様の第4.1版または第5.0版に対応していることが、連携の前提です。8月31日には介護WEBサービスとの連携におけるAPI標準仕様書の第1.0版が公開され、各ソフト会社の対応が進みます。自事業所のソフトが対応済みか、対応予定はいつか。ソフト会社に確認する時期です。当メディアで自作アプリによる業務改善を扱った際、レセプト請求は既存ソフトに任せるべきだと書きましたが、ケアプランデータ連携も同じで、ソフト側の対応なしには成り立ちません。

第三に、助成金とフリーパスキャンペーン。 介護情報基盤への接続サポートとケアプランデータ連携システムの接続サポートを導入支援事業者から受ける場合、その費用が助成の対象になります。カードリーダーの購入経費も助成の対象です。現行システムを1年間無料で使えるフリーパスキャンペーンは、当初2026年5月末までだった申請期限が統合日まで延長されています。今から導入すれば、移行までの数か月を無料で試せる状態です。

第四に、現行システムのデータ。 移行に伴い、現行のクライアントソフトで管理しているデータをどう引き継ぐかは、今後の周知を待つ部分があります。8月26日に介護事業所向けの説明会がYouTubeライブで開催されており、国民健康保険中央会のヘルプデスクサポートサイトに関連情報が集約されています。移行の詳細が確定次第、改めて周知されるとされているため、この情報源を定期的に確認する運用が必要です。

統合の先にあるもの

今回の統合は、介護分野のデジタル化を一つの入口に集約する流れの一部です。

当メディアでBCP研修を扱った際、災害時に指示書が届かない場面を研修の題材にすることを提案しました。介護情報基盤が主治医意見書や認定情報を共有する仕組みである以上、将来的には災害時の情報確認にも使われる可能性があります。オンライン資格確認と介護情報基盤が同じ基盤の上にあることの意味は、その方向にあります。

もう一つ、LIFEとの一体化です。訪問看護は現時点でLIFEの対象外ですが、2027年度介護報酬改定に向けた議論では、訪問系サービスへのLIFE拡大が論点に含まれています。当メディアでリハビリ主体の事業所をめぐる分科会資料を分析した際、質の評価が2027年度改定の軸になることを書きました。質の評価にはデータが要り、そのデータの器が介護情報基盤です。

統合は事務手続きの話に見えますが、訪問看護が将来どのデータで評価されるかという問題と地続きになっています。

今回は「動く」前提で準備する

当メディアが2025年に扱ったケアプランデータ連携システムの障害は、補助金の要件化で導入を急がせた結果、システムが負荷に耐えられなかったという構図でした。移行に対しても、同じ不安を持つ事業所は多いでしょう。

だからといって様子見を続けると、2027年1月の時点で登録もソフト対応も間に合わないという事態が起きます。無料化と専用ソフト不要は、導入の障壁を下げるための措置です。その措置に応じて動く事業所が増えれば、地域のケアマネジャーとの連携も電子化が進みます。

年内に確認すべきことは4つ。介護WEBサービスの登録、介護ソフトの対応、助成金とフリーパスの申請、そしてヘルプデスクの情報確認。いずれも一日で終わる作業ではありませんが、今始めれば2027年1月には間に合います。

ケアマネジャーとの提供票のやり取りが、紙とFAXから離れる。その変化を、訪問看護の側から動かす機会でもあります。

#訪問看護#ケアプランデータ連携システム#介護情報基盤#介護WEBサービス#DX#介護保険最新情報#2027年#実務
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執筆者

HokanPress編集部

医療・看護・介護の多職種チーム

訪問看護・在宅医療の現場に携わる多職種チーム

HokanPress編集部は、訪問看護・在宅医療の現場に実際に携わる多職種チームで構成されています。看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、管理栄養士、介護支援専門員(ケアマネジャー)が所属。それぞれの専門分野で培った臨床経験と専門知識をもとに、医療・看護・介護従事者の実務に役立つ情報を発信しています。記事は必ず該当分野の有資格者が執筆または監修し、公的統計データや学会発表・厚生労働省の公表資料など、信頼性の高い情報源に基づいて作成しています。

保有資格: 看護師 / 理学療法士 / 作業療法士 / 言語聴覚士 / 医療ソーシャルワーカー / 管理栄養士 / 介護支援専門員

※本記事は公的統計データをもとに看護師資格保有者が執筆しています

2026年8月19日