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【2026年診療報酬改定】訪問看護に関わる主要変更点まとめ|告示・通知で確認した新設・見直しと、変わらなかった項目

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【2026年診療報酬改定】訪問看護に関わる主要変更点まとめ|告示・通知で確認した新設・見直しと、変わらなかった項目

Summary

2026年6月施行の診療報酬改定で、訪問看護ステーションに関わる主な変更を告示・通知に沿って整理します。管理療養費の見直し、同一建物居住者の評価の細分化、包括型訪問看護療養費・機能強化型4・訪問看護医療情報連携加算・遠隔診療補助料・物価対応料の新設、ベースアップ評価料の見直しなど。24時間対応体制加算やターミナルケア療養費のように変わらなかった項目も示します。

目次11項目
  1. 011. 訪問看護管理療養費の見直し
  2. 022. 機能強化型訪問看護管理療養費4の新設
  3. 033. 同一建物居住者への訪問の見直し
  4. 044. 包括型訪問看護療養費の新設
  5. 055. 新設された加算・療養費
  6. 066. 訪問看護ベースアップ評価料の見直し
  7. 077. そのほかの見直し
  8. 088. 運営基準と記録
  9. 09変わらなかった項目
  10. 10届出
  11. 11出典

【2026年10月 全面改稿】この記事は2026年4月に公開したものを、告示・通知と厚生労働省の改定概要にもとづいて書き直しました。初版では、精神科訪問看護の算定要件の厳格化、訪問看護医療DX情報活用加算の新設、訪問看護管理療養費へのICT要件の追加、24時間対応体制加算の見直し、ターミナルケアの拡充、機能強化型1〜3の要件見直しを変更点として挙げていましたが、いずれも告示・通知にはない内容でした。ベースアップ評価料の仕組みや改定率の書き方にも誤りがありました。お詫びして訂正します。

2026年6月1日に、令和8年度の診療報酬改定が施行されました。改定率は、診療報酬本体でプラス3.09%(2026・2027年度の2年度平均。2026年度はプラス2.41%、2027年度はプラス3.77%)、薬価等はマイナス0.87%です。

訪問看護ステーションに関わる主な変更を、告示・通知で確認できる範囲で整理します。変わらなかった項目もあわせて示します。

1. 訪問看護管理療養費の見直し

月の初日の額が引き上げられました。機能強化型でない場合は7,710円、機能強化型1は13,760円、2は10,460円、3は9,030円です。

月の2日目以降は、管理療養費1と2が統合され、施設基準の届出が不要になりました。単一建物に住む利用者の人数と、月の訪問日数に応じて額が分かれます。単一建物居住利用者が20人未満なら1日3,010円です。→ 管理療養費の全区分

2. 機能強化型訪問看護管理療養費4の新設

支援ニーズの高い精神科訪問看護の利用者を受け入れ、地域の関係機関と連携するステーションを評価する区分です。月の初日は9,030円。常勤の看護職員4人以上に加え、別表第7・第8の利用者が月3人以上いることなども要件です。機能強化型1〜3の施設基準は変わっていません。→ 機能強化型4の要件

3. 同一建物居住者への訪問の見直し

同一建物居住者への訪問看護基本療養費(Ⅱ)は、同一日の人数が「2人」「3人以上9人以下」「10人以上19人以下」「20人以上49人以下」「50人以上」の5区分になりました。10人以上の区分では、月の算定日数(20日目まで・21日目以降)で額が分かれます。精神科訪問看護基本療養費(Ⅲ)も同じ区分です。

訪問看護基本療養費(Ⅱ)では、30分以上を標準とし、20分を下回る訪問は算定できなくなりました。前回の訪問から2時間未満に行う20分以上30分未満の訪問は、緊急の場合を除き、所要時間を合算して1回として扱います。同一敷地内の建物も同一建物とみなします。精神科訪問看護基本療養費には20分の規定はありません。→ 20分未満・2時間未満の再訪問のルール

複数名訪問看護加算、難病等複数回訪問加算、夜間・早朝訪問看護加算、深夜訪問看護加算も、同一建物内で算定する人数に応じた区分になりました。→ 加算の人数別評価

4. 包括型訪問看護療養費の新設

高齢者向け住まい等に併設・隣接するステーションが、住まいに住む利用者(別表第7・第8、特別訪問看護指示)に24時間体制で頻回の訪問を行う場合の、1日単位の評価です。1日の訪問時間の合計と単一建物の人数で額が決まります。たとえば単一建物居住利用者が20人以上50人未満で、訪問時間が30分以上60分未満なら6,310円です。届け出た建物の利用者については、訪問看護計画書と記録書を電子的に記録・保存することが求められます。→ 「高齢者住まい併設」の訪問看護

5. 新設された加算・療養費

  • 訪問看護医療情報連携加算: 月1回1,000円。他の医療機関などがICTで記録した利用者の診療情報を活用して計画的な管理を行う場合の評価です。既存の訪問看護医療DX情報活用加算(月1回50円)はそのままです。→ 医療情報連携加算
  • 訪問看護遠隔診療補助料: 月1回2,650円。緊急に診療が要ると判断した主治医の指示を受け、定期の訪問とは別に居宅を訪問してオンライン診療を補助した場合に算定します。地方厚生局への届出が必要です。→ 遠隔診療補助料
  • 訪問看護物価対応料: 月の初日の訪問で60円、2日目以降は20円(包括型は1日20円)。2027年6月からはそれぞれ2倍になります。→ 物価対応料

6. 訪問看護ベースアップ評価料の見直し

2026・2027年度にそれぞれ3.2%(看護補助者・事務職員は5.7%)の賃上げに向けた見直しです。

  • (Ⅰ)は利用者1人につき月1回1,050円に引き上げられました(継続して賃上げに取り組むステーションは1,830円)。
  • (Ⅱ)は賃金改善算定基礎額をもとに区分を届け出ます。2027年5月までは区分18(540円)が上限で、2027年6月から36区分に広がります。
  • 対象はステーションに勤務する職員に広がりました。届出時の賃金改善計画書は不要になり、毎年8月に中間報告書と実績報告書を出します。

→ ベースアップ評価料、2027年6月の引き上げ

7. そのほかの見直し

  • 乳幼児加算は1,300円から1,400円に引き上げられました。
  • 特別地域訪問看護加算は、移動時間に加えて、移動と訪問の合計時間が長い場合も対象になりました。→ 特別地域の対象地域
  • 別表第8に、在宅難治性皮膚疾患処置指導管理を受けている人が加わり、週4日以上の訪問の対象になりました。

8. 運営基準と記録

指定訪問看護の運営基準が改正され、適正な手続きの確保、経済上の利益の提供による誘引の禁止、特定の主治医や事業者への誘導の禁止、安全管理の体制確保、記録の整備などが義務になりました。→ 利用者誘引規制

訪問看護記録書には、実際の訪問の開始時刻と終了時刻、看護目標の達成度などの評価を書くことが明確化されました。

変わらなかった項目

  • 24時間対応体制加算は見直されていません。負担軽減の取組を行う場合が6,800円、それ以外が6,520円です。
  • 訪問看護ターミナルケア療養費は、25,000円と10,000円のままです。
  • 機能強化型1〜3は月の初日の額が上がりましたが、施設基準は変わっていません。

届出

2026年3月31日時点で算定していた項目は、原則として届け直す必要はありません。新設された項目(機能強化型4、包括型、医療情報連携加算、遠隔診療補助料など)と、施設基準が改正された訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ)(Ⅱ)は、6月1日からの算定に届出が必要でした。届出書は5月7日から提出できました。

関連する介護報酬の動きとして、2026年6月からは介護保険の訪問看護も介護職員等処遇改善加算(1.8%)の対象になりました。→ 処遇改善加算の算定率

主な加算の一覧と算定要件は、訪問看護の加算辞典にまとめています。

出典

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執筆者

宮木

訪問看護ステーション経営者・救急看護認定看護師

大学病院 救命救急センター 5年 / 手術室 2年 / 大手訪問看護ステーション 5年 / 訪問看護ステーション設立・代表

小学生の頃から訪問看護師を志し、大学病院の救命救急センター・手術室で急性期医療の現場経験を積む。救急看護認定看護師の資格を取得後、大手訪問看護ステーションでの勤務を経て独立。現場と経営の両視点から、医療従事者に実践的な情報を届けます。

保有資格: 看護師免許 / 救急看護認定看護師 / BLSプロバイダー / ICLSプロバイダー

※本記事は公的統計データをもとに看護師資格保有者が執筆しています

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