【2026年最新】訪問看護師の 給料相場|病院勤務との 比較と 手当、 収入アップ術

Summary
訪問看護師の給料相場を2026年最新データで解説。看護師全体の平均年収、病院勤務との比較、オンコール手当の実態、給料アップの具体的な方法まで。転職検討中の看護師必見。
目次9項目
訪問看護師の給料は、病院勤務の看護師と比べて実際のところどうなのか。本記事では、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」と日本看護協会の調査をもとに、訪問看護師の給料を病院勤務と比べながら解説する。オンコール手当や車両手当といった訪問看護特有の手当の実態、そして年収アップの具体的な方法まで、転職を検討中の看護師に必要な情報を網羅した。
訪問看護師の平均給料──病院勤務との差はどれくらいか
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、看護師全体の平均年収は約525万円(平均年齢42.1歳。きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額で試算)。一方、日本看護協会の2024年度「看護職員の賃金に関する実態調査」では、訪問看護ステーション勤務者の賃金は同年代の病院勤務者と比べて低かった。正規雇用・フルタイムの非管理職(スタッフ)の平均年収は、訪問看護ステーション勤務者が約509万円、病院勤務者が約530万円である。
基本給とは別の手当──訪問看護特有の「見えない収入」
訪問看護師の給与明細には、病院勤務にはない独自の手当が並ぶ。
オンコール手当
夜間・休日の緊急対応待機に対する手当。日本看護協会の2024年度調査では、訪問看護ステーション勤務者のオンコール待機手当(待機のみ)は1回あたり平均2,233円、緊急出動の手当は1回あたり平均1,791円だった。手当の額や当番の回数は事業所によって大きく異なる。詳しくはオンコール手当は待機1回平均2,233円、緊急出動1,791円で整理している。
直行直帰手当・移動手当
自宅から利用者宅へ直接向かう「直行直帰」を認めるステーションでは、通勤時間の削減分を手当として支給する場合がある。
車両手当・ガソリン代
自家用車を業務使用する場合は、車両手当が支給されることがある。加えてガソリン代が実費精算されるケースが多い。当社編集部の看護師によると「車両手当とガソリン代を合わせると、月に2万円近くになることもある」という。
これらの手当は、基本給だけでは見えない訪問看護師の収入を押し上げている。
地域別・経験別の給料差
賃金構造基本統計調査には、訪問看護ステーションに勤務する看護師だけを切り出した集計はない。勤務地や経験年数による違いは、求人ごとに基本給・手当・賞与の内訳を確かめて比べたい。
常勤 vs 非常勤
非常勤(パート)で働くこともできる。子育て中の看護師が「午前中だけ訪問看護」という働き方を選ぶケースは増えている。
給料アップの3つの方法
1. 認定看護師・専門看護師資格の取得
日本看護協会の認定資格を持つ訪問看護師に、資格手当を支給するステーションもある。特に皮膚・排泄ケア認定看護師や緩和ケア認定看護師は訪問看護の現場ニーズが高く、資格手当に加えて指名依頼が増えることで実質的な評価向上につながる。
取得には費用がかかるが、奨学金制度や勤務先の補助制度を活用すれば負担を大幅に軽減できる。
2. 管理職へのキャリアアップ
訪問看護ステーションの管理者(所長)になると、管理者手当が加算され、年収が上がるのが一般的だ。
管理者に求められるのは、看護スキルだけではない。スタッフのシフト管理、利用者の獲得、ケアマネジャーとの連携、経営数値の把握といったマネジメント能力が必須となる。
3. 訪問看護ステーションの開業
最も大きな収入アップが見込めるのは自ら開業する道だ。訪問看護ステーションの開設には、看護職員(保健師・看護師・准看護師)を常勤換算で2.5人以上配置する必要があるが、初期投資は他の医療施設と比較して低いとされる。
軌道に乗れば、経営者としてさらに高い年収も視野に入る。ただし、経営リスクも伴うため、まずは管理者として経験を積んでから検討するのが現実的だろう。
求人票で確認したいこと
訪問看護の給料は、基本給に加えてオンコールや訪問件数に応じた手当で構成され、その設計は事業所ごとに違う。平均値より、内訳を一つずつ確かめるほうが確実だ。
- 提示された月給が基本給だけか、固定残業代を含むか
- オンコール当番は月に何回で、待機1回の手当はいくらか。実際に呼び出される頻度はどれくらいか
- 緊急出動の手当はいくらか。出動した時間の時間外手当はどう扱われるか
- 訪問件数に応じた手当やインセンティブがあるか、その条件は何か
- 賞与は何か月分か
- 移動に使う車両、ガソリン代の扱いはどうなっているか
賃上げの原資: 訪問看護ベースアップ評価料
医療保険の訪問看護には、看護職員等の賃上げに充てる訪問看護ベースアップ評価料がある。(Ⅰ)は2026年6月から月1回1,050円(継続的に賃上げを実施しているステーションは1,830円)で、2027年6月にはそれぞれ2,100円・2,880円に引き上げられる(金額と要件は加算辞典 訪問看護ベースアップ評価料、2027年6月の変更は変更点トラッカー)。勤務先がこの評価料を届け出ているかは、転職時に確かめてよい点の一つだ。
訪問看護に向いている人の特徴
給料だけでなく、働き方との相性も重要だ。訪問看護で長く活躍している看護師には、以下の特徴が共通して見られる。
- 一人で判断する場面を楽しめる人: 訪問先では基本的に一人。医師への報告・相談は電話が中心となるため、自律的な判断力が求められる
- 生活全体を看る視点を持てる人: 病院では「疾患」を中心に看るが、訪問看護では利用者の住環境、家族関係、経済状況まで含めた包括的なアセスメントが必要になる
- 移動や時間管理が苦にならない人: 1日4〜6件の訪問を効率よく回すには、ルート設計やスケジュール管理のスキルが欠かせない
- コミュニケーションを大切にする人: 利用者本人だけでなく、家族、ケアマネジャー、主治医、他職種との連携が日常的に発生する
当社編集部の看護師は「病棟で感じていた流れ作業感がなくなり、一人ひとりとじっくり向き合える充実感がある」と語る。
まとめ
日本看護協会の2024年度調査では、正規雇用・フルタイムの非管理職の平均年収は、訪問看護ステーション勤務者が約509万円で、病院勤務者(約530万円)を下回った。
年収アップを目指すなら、認定看護師資格の取得、管理者へのキャリアアップ、そして将来的には開業という選択肢がある。
給料だけでなく「利用者一人ひとりと向き合える」「直行直帰で時間に融通が利く」といった働き方の魅力も含めて、訪問看護への転職を検討してみてほしい。
出典
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執筆者
医療・看護・介護の多職種チーム
訪問看護・在宅医療の現場に携わる多職種チーム
HokanPress編集部は、訪問看護・在宅医療の現場に実際に携わる多職種チームで構成されています。看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、管理栄養士、介護支援専門員(ケアマネジャー)が所属。それぞれの専門分野で培った臨床経験と専門知識をもとに、医療・看護・介護従事者の実務に役立つ情報を発信しています。記事は必ず該当分野の有資格者が執筆または監修し、公的統計データや学会発表・厚生労働省の公表資料など、信頼性の高い情報源に基づいて作成しています。
保有資格: 看護師 / 理学療法士 / 作業療法士 / 言語聴覚士 / 医療ソーシャルワーカー / 管理栄養士 / 介護支援専門員
※本記事は公的統計データをもとに看護師資格保有者が執筆しています


