訪問看護ステーション開業に必要な500万円の内訳

Summary
訪問看護ステーションを開業するには約500万円の初期投資が必要とされる。物件取得費、車両費、医療機器、システム導入費など具体的な内訳と、開業後の運転資金まで、実際に開業したステーション経営者の視点で解説する。
訪問看護ステーションの開業は、看護師がキャリアを経営へ広げる選択肢のひとつだ。他の医療事業と比べて初期投資が抑えられる点が特徴である。一般的に500万円から1,000万円が目安とされるが、実際の内訳を具体的に示したい。
物件取得費: 80万〜150万円
事務所として使える10〜20平米程度の物件を借りる。敷金・礼金・仲介手数料・前払賃料で80万〜150万円程度が必要になる。自宅の一室を改装する場合はこの項目を削減できる。
車両費: 150万〜250万円
訪問用の軽自動車2〜3台を確保する。新車にこだわらなければ中古車で1台50万〜80万円。3台揃えて150万〜240万円が相場だ。自転車や原付で代用する都市部ステーションもある。
医療機器・備品: 50万〜100万円
血圧計、パルスオキシメーター、聴診器、体温計などの基本医療機器で30万〜50万円。記録用タブレット、プリンター、電話設備を加えて合計50万〜100万円が目安となる。
システム導入費: 30万〜80万円
訪問看護記録システム(カルテ)とレセプト請求システムの導入費用。クラウド型であれば初期費用10万円前後、月額3万〜5万円のプランが主流である。
開業届・法人設立費: 25万〜40万円
法人設立費用(合同会社15万円、株式会社25万円)、指定申請関連の実費で計25万〜40万円。行政書士に依頼する場合はさらに10万〜20万円加算される。
運転資金の確保: 150万〜300万円
開業から診療報酬が入金されるまで最低2〜3か月のタイムラグがある。スタッフ給与、家賃、各種経費の支払いのため、最低でも3か月分の運転資金確保は必須といえる。
まとめ
訪問看護ステーションの開業には、初期投資500万円に加えて運転資金150万〜300万円が必要となる。日本政策金融公庫の創業融資を活用すれば自己資金は200万〜300万円から開業可能だ。綿密な事業計画と資金繰り表を作成することが、開業後の経営安定につながる。


