2026年4月、訪問看護業界はかつてない準備期と動向の月となりました。6月1日施行の令和8年度診療報酬改定に向けて、各厚生局による届出受付が始まり、現場では新規届出・要再届出への対応に追われた1か月でした。
HokanPress編集部では、2026年4月に発生した訪問看護関連の動きを月次でまとめてお届けします。経営者の方、管理者の方、現場の看護師の方それぞれが押さえておくべきニュースを、業界団体・厚生労働省・各厚生局の発表をもとに整理しました。
2026年4月、各地方厚生局で令和8年度診療報酬改定に伴う訪問看護ステーションの新規届出・要再届出が本格的に始まりました。
九州厚生局は4月27日に最新の届出案内を更新し、新設された訪問看護療養費および基準が改正された訪問看護療養費について、6月1日以降の算定にあたり新規届出または届出の出し直しが必要であることを改めて周知しています。
各厚生局の発表をもとに整理すると、特に対応が必要なのは以下の項目です。
各事業所が押さえておくべきポイントは以下の通りです。
各厚生局は4月時点で施設基準届出チェックリストを公開しており、ステーション側はこれをもとに自身の届出状況を点検することが推奨されています。
5月の対応で混乱が予想される項目の代表が、訪問看護ベースアップ評価料です。
ケアネットの報道によれば、ベースアップ評価料の対象が4月20日付で拡大され、5月中の再届出が必須となりました。
各ステーションでは、賃上げ実績の記録、賃金引上げ計画の策定、評価料(II)申請のための詳細書類準備が必要となります。事務作業の負担は決して小さくないため、5月の早い段階で着手することが望まれます。
2026年改定の最大の目玉とされる訪問看護遠隔診療補助料(D to P with N)について、4月中に詳細な運用ガイドラインが各種媒体で解説されました。
4月には、複数の医療機関と訪問看護ステーションが連携協定を結び、6月施行に向けたパイロット運用を開始しました。在宅医療を行う診療所、地域の総合病院の在宅医療部門が、ステーションとの連携窓口を設置する動きが各地で報告されています。
各ステーションでは以下の準備が進められています。
地味ながら重要な変更として、訪問看護における「特別な管理を要する状態等」を規定する別表第8に、新たに「在宅難治性皮膚疾患処置指導管理を受けている状態にある者」が追加されました。
訪問看護ステーションのびしろ太田の解説によれば、これにより褥瘡管理を超えた「皮膚疾患全般」への訪問看護関与が広がる構造となっており、皮膚・排泄ケア認定看護師の活躍領域が拡大する見込みです。
過疎地域での訪問看護を支える特別地域訪問看護加算について、要件が見直されました。
過疎地・離島での訪問看護を続ける小規模ステーションには大きな朗報となりました。地域医療を支えるステーションの収益基盤が一定程度強化される形です。
業界団体である一般社団法人全国訪問看護事業協会は、4月22日付で「令和8年度診療報酬改定まとめ」のページを更新しました。
各事業所の管理者・経営者は、このページを定期的に確認し、最新情報をキャッチアップすることが推奨されます。特に解説動画は、改定内容を視覚的に理解できるため、スタッフ研修にも活用できます。
訪問看護は医療保険・介護保険の両面で運営されているため、介護保険関連の通知も重要です。4月中、社会保険診療報酬支払基金および日本訪問看護財団経由で複数の介護保険最新情報が発信されました。
これらは経営判断に直結する情報を含むため、管理者・経営者層は見落としなくチェックすることが重要です。
4月は新年度の開始月であり、訪問看護師の採用市場も活発な動きを見せました。
特に注目すべきは、ICTスキルを採用基準に明記する求人が増えていることです。タブレット操作、ビデオ通話、電子カルテ操作のスキルが、これまで以上に重視される傾向が見えます。
4月中、複数のメディアが訪問看護を特集として取り上げました。
訪問看護に関する社会的関心の高まりが、4月の大きな特徴の一つでした。
訪問看護に直接関わるニュースではありませんが、看護師業界全体の動きとして以下が注目されました。
10年ぶりの高水準を維持しており、特に訪問看護分野では看護師確保が依然として困難な状況が続いています。
4月の動きを踏まえて、5月以降に向けて押さえるべきポイントを整理します。
HokanPressでは、2026年改定の主要変更点について以下の記事で詳しく解説しています。
2026年4月は、訪問看護業界にとって6月の改定施行に向けた重要な準備月となりました。届出受付の本格化、ベースアップ評価料の拡充、D to P with Nの運用準備、別表第8への難治性皮膚疾患の追加など、現場と経営の両面で対応が必要な動きが多数発生しました。
5月は改定施行の直前月として、さらに動きが加速します。HokanPress編集部では、引き続き訪問看護に関わる重要ニュースを月次でまとめてお届けしていきます。
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